WORDS

日曜日

僕らは多分時間をかけて
お互いの心をあるものとした
それなりに楽しく
それなりに優しく
君がドアを出て行く日まで

昨日の雨が嘘のように
遠くまで見える透明な空
部屋を満たすのは
動かない空気で
今の僕を物語っていた

手を離せば時間も距離も
別々になる 歩くスピードも

コーヒーカップ 歯ブラシ 思い出のレコード
君の好きな季節はもうすぐ来るだろう
ファッション雑誌 アロマグラス 風に揺れるカーテン
君の面影はもう ない
静かに 静かな部屋に時が積もる日曜日

昨日の嘘が雨のように
読みかけの本をびしょ濡れにする
心が痛んで
心を見つけた
ベランダにある花が咲いてた

過ぎていけば 君も僕も
薄まっていく あの月日も

黄色のシューズ シュークリーム 19時の目覚まし
君の思い出なら そう こんなとこにもある
早く起きた日 約束 変わらない口癖
確かめることはもう ない
陽射しが頬をなでて心を照らす日曜日

セブンスター

誰に借りたのかブラーのレコードが
さっきからずっと回り続けてる
気がつくと空が明るくなってた
右手には最後のシガレット

少しだけ開いた窓の隙間から
無神経な朝がこっちを見ている
煙の形が光を作った
風が吹いて消えるデジャヴ

ハロー 笑顔もなく
部屋の中に時間が流れ込む
ソーロング 涙もない
2分2秒だけ待とう
終わらない夜が出てくまで

目を閉じて映る幾何学模様は
境界線のない終わりとはじまり
気がつくと空は形を変えてた
足元に貼りつくシルエット

ハロー 言葉もなく
何も持たず通り過ぎてゆく
ソーロング もう見えない
振ることのなかった
右手には最後のシガレット

誰に借りたのかブラーのレコードが
さっきからずっと回り続けてる

さようた

あぁ 君の言葉で
月が笑った そう こんな夜
あぁ 見えないものが
その指先で 今 動き出す

流れる星と降りそそぐ夢と
僕のそばで泣いた小さないのち

あぁ 今も
 キラキラ光る星と 
大きく手を伸ばし
 ドクンドクン心臓の音 
あぁ いつも
 ずっとずっといつまでも 

消えないように

ふたりごと

それとなく話したこと
覚えてないなら忘れていいよ

そのかわり君が話した
覚えてないこと忘れるから

歩幅はバラバラでも
僕らは歩いていくよ
ふたりごと並べて歌う
こもれび浴びながら

ギターを弾きながら

ハナウタ

宵闇 ヘッドライトが歩道橋の腕をつかむ
わずかに音の外れたハナウタが聞こえてくる

世界の端っこで跳ねるように君は歩いた
どこまでも穏やかでどことなくとても愛くるしくて

まだ見ない未来のほとんどをハナウタで塗りつぶしてよ

折り紙二つ重ねた手裏剣が僕らだった

世界の真ん中で映画のように君が回った
色が飛ぶハレーション まだ足りないや

遠い星の光が照らす横顔から零れ落ちる
まだ見ない未来のほとんどをハナウタで塗りつぶしてよ

ハナウタを歌ってくれよ

ガラスと仮面

盲目な恋抱いてセニョリータ
南南西に髪を揺らして
恍惚と語るミ・アモーレ
唐変木に愛のメロディ

水平線に溶けてゆく真っ赤に燃える太陽が素敵

何小節かの沈黙はエチュード
正解なんてどうでもいい

あっちゅうまに飲み干すワイン
フラッシュバックのデジャブ まだ早いんじゃない?

待って待ってちょっと黙って
タラレバのパズルを並べた理想のモンタージュ
だから待って待ってもっと構って
アカペラじゃダンスは今夜も踊れない
惚れた腫れたでグッチョッパ アイコッショ

相槌は能面の上にスマイル
共感なんて無に等しい

あっけないくらい簡単に酔う
ベースラインが揺れて色っぽいじゃない

待って待ってちょっと止まって
アドリブのジョークで薄めた既存のテンプレート
だから待って待ってもっと染まって
ヨコシマな合図が無いなら帰れない

だから待って待ってちょっと黙って
タラレバのパズルを並べた理想のモンタージュ
だから待って待ってもっと構って
アカペラじゃダンスは今夜も踊れない
惚れた腫れたでグッチョッパ アイコッショ

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