金魚

お昼のライブ、2位でした。
かなり早い時間から応援に来てくれたみんな。
本当に。本当にありがとうございます。
皆さんの力を借りたのに、1位になれなくて、すみません。
思い返すたび、あのステージの上。
俺は最低であって最高だった。
久しぶりの無敵感を味わった。
あの瞬間、無敵でしたから。
肺に空気を送り込み、吐き出すときに歌をまぶす。
歌う言葉は、もちろん過去に作った俺のかたまりです。
俺のかたまりは電気に溶けて、大音量で客席に覆いかぶさる。
俺は俺が好きなので、俺もそっちにいたかったななんてナルシシズムを振りまいているあいだにも、みぞおちのあたりのドヨーンとした密度の高い霧で胸が騒ぐのね。
くやしい。
俺は悪態をついてどなりちらし、人にやつあたりをし、不機嫌にのた打ち回った。
迷惑をかけた人もいたし、不快な思いをしたひともいたでしょう。
自分勝手ですみません。
負けて薄ら笑いを浮かべて、初めから負けることを知っていたような顔で、負けたことを薄めたくなかったんです。
浮かれた数ヶ月。
あらかじめ負けることを予想して、負けたときの絶望を少しでもやわらげるような、そんなずるさ。
そんなずるい気持ちを今回ばかりはと追いやった。
だからくやしいね。
本当に。
書いちゃいけないことも書いちゃいそうだけど、それはルール違反か。
このくやしさをバネにしてっていうのは、もうちょっとあとの話になります。
4月2日の男魂ゴールデンは、バネがビョーンです。
なんか暗い感じになっちゃったね。
ごめん。
みんな、ごめん。
俺もごめん。
信じてるものが揺らいだ。