WORDS
手紙

直接言うとなんか照れくさいから
言いたいことを手紙にしました
久々にお酒を飲んで少し
酔っ払っています

今こうして今までの君のことを
いろいろなこと 本当いろいろなことを
思い出したら 泣いたり笑ったり
たくさんの君がいました

僕のことを嫌いと言った君が
そのあと泣きながら謝りに来た
『ごめんね』と言う君の小さな声は
心に届きました

手を繋いで歩く
君の手は小さく
いつか離れていく
わかってるから
その手を強く握ったんだよ

そういえば君がじゃんけんのとき初めに
チョキを出すという癖を知っていましたか?
ふたりのじゃんけんの勝ち負けの行方は
僕のさじ加減でした

初めてくれた僕の似顔絵が
昨日引き出しの中から出てきました
どうやら覚えたてのひらがなを使って
『おとうさん』って書いてあります

君が生まれてから
君が旅立つ日を
少し考えたり
夢に見たり
わかってはいたけれど

僕は君のヒーローにはなれなかったと思う
君が違うと言っても 僕のことだから
でも 誰より何より君を想う
ふるさとでありたい

やはり時間は確実に進んでいるんですね
僕は年をとり 君は大人になりました
改まって言うのは少し変だけど
生まれてくれてありがとう

最後になりましたけど 君の幸せを
心から祈っています
おめでとう

おめでとう