WORDS

スルベリニアファリミニア

川で泳ぐヒルカスに聞いてみよう
僕は今どの道を来たのでしょう
軽やかに弾け飛ぶ水の音は
どの道も来た道じゃないと言う

庭で遊ぶマネルヴァに聞いてみよう
僕は今何をしているのでしょう
穏やかにたゆたんだびわの枝が
君はまだ何もしてないと言う

丘で悩むハノビアに聞いてみよう
僕は今どの道を行くべきか
乱雑に転がった石の肌は
どの道も君は行かないと言う

スルベリニアファリミニア
オレンジの穴を潜る
八の字に揺れながら
クルクルと回る世界にいるだけ
それだけ

街で笑うフラコブに聞いてみよう
僕に今優しさはあるだろうか
ぼんやりと顔を出す花の色が
探しても優しさはないと言う

スルベリニアファリミニア
白い輪の中に沈む
残像が消えるまで
目を閉じた先の世界にいるだけ
それだけ

全部が逆の噂の世界
眠れば起きて 起きたら眠る
作れば壊す 壊せばさよなら

スルベリニアファリミニア
それだけ

森で歌うミルヤミに聞いてみた
その愛は今どこにあるのでしょう
サワサワと囁いた木々が笑って
君が今踏んづけていると言う

目の前では言えないけど

そこに君がいるということ
当たり前に思ってる僕がいて
本当はすごく奇跡的な
偶然が今を作るのに

いつでも言えると思ってた
言葉は今さら照れくさくて
流れる時間に甘えながら
いつしかうまく言えなくなった

ありがとう こんな僕に付き合ってくれて うれしいよ
本当は大好きだよ 目の前では言えないけど ありがとうね

長い時間が通り過ぎて
いるはずの君もいなくなって
ひとりぼっちになっちゃう前に
ごめんなさいとありがとうを

言えるならとっくに言うかな
やっぱり僕は甘えてるんだな
いつも近くにいるようにしよう
いつかうまく言えるその日まで

ありがとう いつも僕を気遣ってくれて うれしいよ
本当は大好きだよ 目の前では言えないけど ありがとうね

アイスを買いにいこう

ベランダでオレンジ色の夕陽を見てた
それはそうと君はどうして泣いてるんだろう
キラリ光る涙もオレンジ色だった

優しくない僕のせいかな
気に障るような事しちゃったかな

こんなときにちょっと君に悪いけど
君の泣いた顔は久しぶりだな
僕と君が出会ってだいぶ経ったけど
あの頃はよく泣いてたっけ

そうだろ 笑った顔と同じくらいに
君は泣いた顔を見せてくれた
それでさ 君が泣いた後は決まってアイスを食べながら
君の話をずっと聞いていたんだ
ああ そういえば僕らは
ああ 君はまだ泣いたままだな

窓から夜が入り込んだ
それは承知で 明かりは点けない

当たり前だなんて思ってないけど
恋みたいな想いは忘れてたのかな
君の涙がそっと落ち着いた頃に
思い出す僕と君の距離

そうだな 君の泣いた顔見なくなった分
笑った顔も見なくなってた
これから 僕もちゃんとするし喧嘩したり恋をしていこう
約束するよ だから遅くなる前に
ああ アイスを買いにいこう
ああ 一緒に買いにいこうよ

ところで本当はなんで泣いてたんだろう?

夢のようだ

青い空にひとつだけ
ちぎれそうな白い雲
風は優しく吹いた
風は優しく吹いた

僕の投げたボールは
不細工な放物線
イメージ通りに届くか
イメージ通りに届くか

ただ一度だけあなたが
笑ってくれさえすればいいのに

夢のようだ なんだ そうか これか
簡単なことじゃないか
思い通りに描いて
絵の具を撒き散らすよ

息を吸って吐いて吸って吸って
衝動によって進む
光の波を泳いで
誰も見たことないストーリーを

ハローハローとハトが鳴く
長い昼の帰り道
一番星がひかる
一番星がひかる

僕が吹き込む線は
未完成のまま踊る
言葉は溶けて消えた
言葉は溶けて消えた

つまりあなたに本当の
花の色を見せたいだけなんだ

夢のようだ なんだ そうか これか
単純なことじゃないか
瞬間を切り抜いて
想像をかき回すよ

目を開いてつぶって開いて開いて
感情の中で揺れる
水面を蹴飛ばして
今ここにしかないストーリーを

本の虫

ねえ私の物語はこのきれいな絵本の中
きっと誰も気づいてないよ そんなことないか

ああ絵本をめくるたびに ほら私は生まれ変わる
ねえ新しいページにいるあなたはだあれ?

本を食べる私は本の虫 きれいな色が好き
次のページは私の未来 前のページは思い出

ああ 私の宝物はこのインクのにおいの中
ねえ なくさないならひとつあげてもいいよ

ほら 絵本を閉じるときはずっとひとつだけ忘れ物
また いつか会えたらいいなほんとにそう思うよ

本をかじる私は本の虫 優しい文字も好き
しおりはさんだ私の居場所 最後のページで待ってるよ

ノットオンリーユー

ああ 僕の話す言葉はいつも矛盾だらけさ
ああ 君はいつもそれを見つけて馬鹿にするのさ
髪をなでる風 心地いい空気感

ああ 多摩川の流れを二人で見ているだけ
ああ 時間の進む速度は今とてもゆるやか
愛の歌を歌う小さなスピーカー
『君だけを愛す』って誰かが言う
そうかな 僕の場合は

ノットオンリーユー ノットオンリーユー
君だけを愛してるわけじゃないよ
ノットオンリーユー ノットオンリーユー
だってパパやママや友達もいるし
ひとつだけ言えることは
君といるととてもうれしい

ああ サンドウィッチを食べる君はとても楽しそう
ああ はみだしたトマトをこぼしてとても悲しそう
どこにでもあるような ここにしかないような
方位磁石のユラユラみたい
なんだか わからないけど

ノットオンリーユー ノットオンリーユー
君だけを愛してるわけじゃないよ
ノットオンリーユー ノットオンリーユー
愛は息を吐くようにばら撒いていこう
ひとつだけ言えることは
君といるととても楽しい

それだけでとてもうれしい

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